環境への取り組み
環境方針
当社グループは、地球環境を持続的かつ安全に守っていくために、エネルギー使用量の削減等による気候変動問題、資源の再利用、生物多様性保全に積極的に取り組んでいきます。
気候変動への取り組み
目標
当社グループは、「2031年3月期までに2020年3月期比でCO2の排出量を総量20%削減」する目標を定めました。
CO2算定の対象領域として、オフィスからのCO2排出だけでなく、従業員の事業活動や、サービスのライフサイクル全体もCO2算定の対象範囲としています。クライアント、取引先、社員と協働しながら、広範囲での地球温暖化防止活動に取り組んでいきます。
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への取り組み
当社は「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言への賛同を表明するとともに、2023年1月にTCFDコンソーシアムに加入しました。
TCFDが提言する4つの開示基礎項目である「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」ごとに、気候変動に対する考え方を下記の通り開示します。
1.ガバナンス | 気候関連のリスク及び機会に係る組織のガバナンスを開示する | ||
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代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、年2回以上開催する。 代表取締役社長は、気候変動問題を含む、サステナビリティ全般に係る事項について、サステナビリティ委員会で協議、検討を行い、全体計画や取り組むべき課題、また課題に対する進捗状況について、年1回以上、取締役会へ付議または報告し、取締役会の監視、監督を受ける。 サステナビリティ委員会体制図はこちら。 |
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代表取締役社長は、気候変動のリスクと機会に関連するゴール・目標を含む、当社グループのサステナビリティ推進に関する全体的な責任を負う。 代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ委員会は、気候変動を含む、サステナビリティ全般に係る事項について、年1回以上、取締役会に付議または報告する責任を負う。 |
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2.戦略 | 気候関連のリスク及び機会が組織のビジネス・戦略・財務計画への実際の及び潜在的な影響を、重要な場合は開示する | ||
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表①:気候関連のリスク・機会によるシナリオと対応策を参照 | ||
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3.リスク管理 | 気候関連のリスクについて組織がどのように選別・管理・評価しているかについて開示する | ||
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気候関連問題に関する情報は、サステナビリティ委員会に報告を行う。サステナビリティ委員会における検討事項において、リスク等の重要度を鑑み、必要に応じてグループ経営会議に付議される。 また、気候変動のリスクを含め、代表取締役社長が全社のリスクコントロールを統括する。代表取締役社長は、予め具体的なリスクを想定・分類し、迅速かつ適切な情報伝達と緊急体制を整備し、コンプライアンス委員会と連携し、各部署の日常的なリスク管理状況を評価・監視を行う。 |
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4.指標と目標 | 気候関連のリスク及び機会を評価・管理する際に使用する指標と目標を、重要な場合は開示する | ||
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当社グループは、「2031年3月期までに2020年3月期比でCO2の排出量を総量20%削減」する目標を定めた。 | ||
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表②:CO2排出量に関するデータを参照 | ||
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気候関連のリスク・機会によるシナリオと対応策
表①:気候関連のリスク・機会によるシナリオと対応策
重要なリスク/ 機会の項目 |
具体的な事例 | シナリオ | 財務影響 | 主な対応策 | ||
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4.0℃ | 1.5℃ ~2.0℃ |
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移行 リスク |
政策と 法規制 |
GHG排出価格の上昇 | 炭素税の導入による電力料金の上昇 | – | 小 |
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排出量報告の義務化 | 運用コストの増加(モニタリング費用、第三者機関調査費用) | – | 小 |
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評判 | ステークホルダーの懸念の増大またはステークホルダーの否定的なフィードバック | 社員の定着率の低下。評価されず、集客力が減少 | – | 小 |
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物理的 リスク |
急性的 | サイクロンや洪水などの極端な気象状況の過酷さの増加 | 健康や安全が保たれず、就業ができない状況が続き、収益が減少し、コストが増加する | 小 | 小 |
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慢性的 | 上昇する平均気温 | 労働力への悪影響による収益の減少とコストの増加 | 小 | 小 |
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機会 | 資源効率 | より効率的な 輸送手段の使用 (モーダルシフト) |
働き方の変化の推進により、移動に伴うCO2の削減やペーパーレス化等による資源削減 | – | 小 |
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高効率ビルへの移転 | 健康や安全の対策が施され、社員の満足度が向上。GHG関連コストの低減や運用コストの減少に帰着 | – | 小 |
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製品と サービス |
低排出商品および サービスの開発 および/または拡張 |
オンラインサービス等の需要の増加 | – | 小 |
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消費者の嗜好の変更 | 同業に比較して脱炭素に取り組むことにより顧客から選ばれる | – | 小 |
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シナリオ分析の前提条件
当社グループでは、気候変動に係る「リスク」と「機会」の事業等への影響については、TCFDフレームワークに基づき、複数シナリオ(1.5℃~2.0℃、4.0℃)を用いて分析をいたしました。
シナリオ | ≪1.5℃~2.0℃シナリオ≫ 世界観イメージ:低炭素化に向けて様々な対策が講じられた世界 想定:規制強化され、低・脱炭素化が進み、移行リスクが高まる 政策:炭素税の導入、省エネ、再エネ政策を積極的に推進。企業はCO2排出量の大幅な削減を求められる |
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≪4.0℃シナリオ≫ 世界観イメージ:脱炭素化が推進されない世界(成り行き) 想定:異常気象などの物理的リスクが高まる 政策:省エネ・再エネ政策は積極的に推進されない(炭素税は未導入) |
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対象範囲 | 株式会社ウィルグループおよび国内の完全子会社 |
対象年 | 2031年3月期時点の影響 |
参考文献 | IEA WEO 2019、国交省「気候変動を踏まえた治水計画の在り方提言」、環境省、気象庁他 |
CO2排出量の推移について
環境省・経産省『グリーンバリューチェーンプラットフォーム』を基に、株式会社ウィルグループおよび国内の完全子会社におけるCO2排出量を算出しています。
2023年3月期開示からは、Scope1,2の対象会社および算出対象に含む項目の見直し、ならびにScope3の追加を行いました。
各Scopeで算出対象に含む項目は以下の通りです。
- Scope1:ガスおよびガソリンの直接使用にかかるCO2排出量
- Scope2:電力使用にかかるCO2排出量
- Scope3:カテゴリー6(出張)、カテゴリー7(雇用者の通勤)にかかるCO2排出量
2031年3月期までのCO2削減目標と実績(CO2排出量合計(Scope 1+2+3))
表②:CO2排出量に関するデータ
項目 | 2020年3月期 (実績) |
2024年3月期 (実績) |
2025年3月期 (中期目標) |
2031年3月期 (長期目標) |
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CO2排出量 Scope1 |
343.1 | 269.9 | 308.8 | 274.5 |
CO2排出量 Scope2 |
772.2 | 557.9 | 695.0 | 617.8 |
CO2排出量 Scope3 |
851.7 | 654.4 | 766.5 | 681.4 |
CO2排出量合計 (Scope 1+2+3) |
1,967.0 | 1,482.2 | 1,770.3 | 1,573.6 |
単位:t-CO2/年
生物多様性保全に向けた取り組み
事業活動や購買を通じて、生物多様性保全に関する取り組みを推進していきます。
その他環境に関する取り組み
気候変動の要因である温室効果ガスの削減に取り組むだけでなく、様々な環境に関連する法令を遵守し、省エネルギー、廃棄物削減、水資源の有効利用、汚染防止等について積極的に環境負荷低減活動を推進していきます。